瓦の下
これは葺き替え途中の風景です。
既存の瓦を剥ぎ、新しい防水用ルーフィングを施工し、瓦を留めるための桟木という木材を施工します。
その後、瓦の寸歩で墨をつけて瓦を屋根の上にあげます。そして瓦を葺いていきます。瓦の左上に空いている穴を使用し、ステンレスの釘で留めていきます。
すべての瓦を釘で留めるのですが、瓦自体も桟木に引っかかってたり、瓦同士がお互いに浮かないように干渉しあったりしてまして、飛ぶようなことはありません。
大昔はこの桟木はなく、釘で留めることもなく、土のみで固定している感じでした。なので、瓦がずれたりしている古い家もあるのですが、今はそんなことはありません。
釉薬瓦
これは葺き替え終了時の写真です。
この瓦は、鶴弥のエース(銀鱗)という商品です。和形の釉薬瓦です。
(和形:ザ瓦な形です。釉薬瓦:粘土に釉薬をかけて高温で焼成しています。)
株式会社鶴弥は愛知県の瓦メーカーで、おそらく日本で一番大きな瓦メーカーです。この愛知県は三州瓦として広く知られていまして、日本の瓦三大産地の1つで最も大きな産地となっています。
以前は、塗装が必要なセメント瓦でしたが、釉薬瓦にすることによって塗装することはもうありません。
ちなみに棟ですが、こういった屋根はのしを積んだ高い棟を想像してしまいますが、
こちらは7寸丸という丸瓦で納めています。
それによりコストダウンもできます。
葺き替えの場合、特にこだわりがなければこちらにすることもよくあります。
ROOGA
この瓦、大手建材メーカーKMEWが誇る軽量屋根材です。
一見日本瓦のようですが、素材は全く違います。
くわしくはHPをご参照ください。
KMEW ケイミュー株式会社(屋根・外壁・雨とい)|屋根材|基本性能
いわゆる瓦と言われるものの約半分の重さでしょうか。
とても軽いです。
その上、とても丈夫でたたいても割れません。
最近はいろいろな屋根材があります。
それぞれ特徴がありますので、お客様のご要望に合わせた屋根材をご提案させていただきます。
セメント瓦の雨漏り
ここ西条市には非常に多い瓦。セメント瓦です。この辺ではS型スレートと言いますが、正式名称は厚型スレートです。
この瓦、40年ほど前非常に多く葺かれました。
その頃の瓦がちょうど修理の時期に来ています。葺き替え工事もこの瓦からの葺き替えがとても多いです。
葺き替えはちょっと、という場合は、雨漏りしている箇所のみ修理します。
瓦を剥がすとこんな感じです。
だいたいどこもこんな感じです。
防水用のルーフィングが劣化し、意味をなしていません。
野地板を掃除して、新しいルーフィングを施工します。
そして、雨漏りの原因でもある瓦のホコリ等を1枚1枚掃除して葺き直します。
これで、この個所の雨漏りは止まります。